カテゴリ:映画のこと( 77 )

映画『 サブウェイ 123 』

地下鉄をジャックした犯人からの無線を受け取った地下鉄職員。警察が到着したにも関わらず、犯人の要求により引き続き彼が交渉に挑む事に・・・。

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久しぶりに映画観てきました。
なんていっても、T・スコット監督とD・ワシントンの名タッグと聞いただけで、映画ファンには鼻血モノである。
もはやお馴染みとなったT・スコットの映像センスは何度観ても飽きないし。もうひとりの主役、J・トラボルタもまあ見事にハッスル。D・ワシントンいう事なし。
ストーリーはスピード感と緊迫感ある中盤までの流れからすると、ラストは??となってしまうのがもったいない。でも、よく考えればT・スコット作品ってどれもストーリーが弱い部分はあるので個人的には許容範囲である。最近の派手な映画に慣れている人には相当物足りない映画になっていると思う。
それでも、緊迫感たっぷりの中に時折サラッと差し込むカラッとした笑いがどれもツボだったし、結構な犯罪劇なのにも関わらず、あまり緊張感のない市の職員や警察の姿(犯罪慣れしてるというか・・・)やミスだらけの行程など、普通の映画では賞賛されない事をうまく利用して、旨味をプラスしていたようにも思える。逆にこれがリアルなのか・・・と思うくらいにうまい。そーなんです。コレだけ緊迫感緊迫感言ってるけどそれは映像が生み出す「技」であるだけで、劇中に出る人物の殆どは緊張感が薄いんです。なんだコレ??それがなによりも不思議な体験で・・・。T・スコット恐るべしである・・・。

とにかく柔らかく観てください。
映画の醍醐味がいろいろと詰め込まれた贅沢な一品になっていると思いますよ。

満 足 度 : ☆☆☆☆
おススメ度 : ☆☆

by inouewood | 2009-09-10 02:05 | 映画のこと

映画『スター・トレック』を観る

TVシリーズ「宇宙大作戦」からスタートして、1976年から映画でもシリーズ化されているスター・トレック。
宇宙艦U.S.S.エンタープライズの「始まり」と、ジェームズ・T・カークとクルーたちの「出会い」を描いたのが今作。

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スター・トレックの熱狂的なファンは「トレッキー」と呼ばれる。
映画はすべて観てきたし、DVDも全部持っているくらい大好きなのだが、
如何せん、TVシリーズはトビトビでしか観ていないので、僕はプチトレッキーといったところだ。

今回の作品が、あのメンバーの若い頃を描いた物だと聞いても、最初は正直あまり興味が沸かなかった。
しかし、蓋を開けてみれば・・・どっぷりハマってしまった。笑
カークやスポックだけでなく、マッコイ、チェコフ、スコッティ、スールーといったお馴染みのクルーそれぞれに見せ場を持たせているのが溜まらなく嬉しかった。何よりもそれぞれが最初に登場してくると、その都度ニヤニヤしていたし・・・。すべてのキャスティングが見事すぎるし・・・。レナード・ニモイまで出てきちゃうし・・・・。これをつまらないなんていうトレッキーがいるわけがない。ストーリー?どーでもいいです。最高。もう一回観たい。
スター・トレックを知らなくても十分楽しめると思うけど、知ってるとヤバイくらい楽しいです。

満足度:☆☆☆☆☆
おススメ度:☆☆☆(トレッキーのみ☆×5)

by inouewood | 2009-06-06 02:07 | 映画のこと

映画 『ウォッチメン』を観る

世界の数々の事件を見守ってきたヒーロー”ウォッチメン”。それぞれが素顔で生活を送るようになったある日、一人のヒーローが暗殺される・・・。

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いやーたまらない。こーいうの大好きです。
一時代を築いたヒーローたちの哀愁が漂う人間臭い群像ドラマで、ヒーローアクション映画だと思ったら大間違い。アクションシーンなんてほんの一部しかありません。
それぞれが苦悩する姿をただただ延々と描いているので、退屈に感じる人も多いと思います。
ただなんていっても、ボブ・ディランの曲を使ったオープニングは完全にしびれました。
後半は規模がデッカくなりすぎてちょっと?だったが、やりたい事がしっかりつまっている面白い映画になっているんじゃないでしょうか。
それぞれが出した『正義』の答えとは?結局はそれを楽しむ映画なのかなー。複雑な気分にはなると思いますけどね。ヒーローでいるのも大変みたいです(笑)。


満足度 : ☆☆☆☆☆
おススメ度 : ☆☆
by inouewood | 2009-04-04 00:56 | 映画のこと

『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』を観る

アメリカのある極秘計画に携わっていたインディはソ連の工作員に捕らえられてしまう。命からがら逃亡に成功した彼だが、大学にも居場所がなくなってしまう。そんな彼の元にマットという青年が彼を訪ねてきたことにより、クリスタル・スカルという秘宝を求める冒険が始まる。しかし彼らの前にはまたしてもソ連の工作員が・・・。

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だいぶ前からの計画を長いこと悩んで出来上がった結果に多少の肩透かし感はあるが、同じジャンルの映画が近年ウケている中で、全く違う路線にこだわった結果、こうなったようにも思えるし、そう考えればコレはコレでありかと。まあ、何よりもスピルバーグらしいネタだから良かったのかもしれないな。

一番強く感じたのは、誰よりもスピルバーグとルーカスこそ、一番の『インディアナ・ジョーンズ』マニアなんだなという事。彼ら自身が観たいものをとことん詰め込んで撮ったんじゃないだろうか。観る僕らもそれにとことん楽しく付き合ってあげよう。
はっきりいって滅茶苦茶なやりすぎシーンばっかり。でも決して嫌な気分にはならないし、なんだかアトラクションの疑似体験的要素を盛り込んで、コチラを楽しませようとする極上なサービス精神すら感じる。そしてなによりも、前半で描かれるソ連との関係や核実験に躍起になっていた軍、更にアカ狩りなど、アメリカにとって激動の時代だった中ではしゃぐインディの姿は、あの時代を生きた人たちにとっては救いにさえなっているのではないだろうか。
個人的にはK・ブランシェット演じる強い女が、スカルを両手で抱いた時に見せたキュートな表情がなんとも忘れられない。笑

最後の帽子の一連シーン。「まだまだやるよ。」と思わせるあの演出はとても粋であった。スピルバーグ、ルーカス、フォードの3人はまだまだ遊び足りないのだろう。

満足度:☆☆☆☆
by inouewood | 2008-07-12 01:02 | 映画のこと

映画 『ランボー 最後の戦場』 を観る


タイの山奥でひっそりと暮らすランボー。ある日、彼の元にあるボランティア団体がやってくる。軍による殺戮が行われるミャンマーへ医療品を届けたいとする彼らに案内を頼まれたランボーは、渋々引き受け案内をする。数日後、引き返していたランボーのもとに届いたのは、彼らが軍に拉致されたという報せだった・・・・。

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内容そのものはよくありそうな話ではあるが、とにかくリアリティの追求によって生み出された残酷描写は群を抜いている。不謹慎にも笑ってしまうくらい位の度迫力だ。ただそこから、現実はこれ以上に我々の想像を超えているんだ言わんばかりの社会的な何かを放っているのか、はたまたただのエンターテイメントなのか、どう捕らえるかによって微妙にズレが生じる映画なのかとも思う。

脇役好きの僕としては、何人かの傭兵に見せ場を作ったのがまたカッコ良かったし非常に嬉しいのだが、すべての面で心情の変化などが描ききれておらず、ちょっと端的すぎるような気もするが、実際120分超の作品になったらそれに耐えられるかははっきりいって疑問。まあ、無駄を削り落としたシンプルで退屈のない90分という印象でもある。

ラストの戦いの直後の女性とランボーそれぞれの視線の距離感が、どこか虚しさを感じさせ、なんだかやるせない気分になった。僕はあの瞬間にこそ反戦メッセージを叩き込んだのではないかと思う。故郷に帰る本当のラストは、戦争によって子供の命を奪われた親たちへの気持ちが現れているのだと勝手に解釈すれば、スタローンがこの映画を作った意義が見えてくるような気がした。そしてそれを描くために彼は「ランボーシリーズ」という自分の特権を借りることが最適だったと感じたのではないかと、僕は妄想しておくことにしよう。

満足度:☆☆☆☆

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写真撮りたい。
by inouewood | 2008-06-24 19:39 | 映画のこと

映画 『JUNO/ジュノ』 を観る


16歳にして妊娠してしまった少女ジュノ。悩んでいた彼女はあることがキッカケで出産を決意する。フリーペーパーで子供を欲しがっている夫婦を見つけ、契約を交わす。心配事もなく、何もかもがうまく進んでいるようにみえたのだが・・・・。

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とにかくまわりの人たちが皆協力的でハッピーである。障害がないのだ。ただ、その中でも里親となる夫婦のドロドロした関係や、父の助言を通して、本当の愛を感じ取る。
「10代で妊娠した女性の出産までの奮闘記」だけで終わらず、未熟な女の子が触れる「大人の世界」とのギャップを描いた映画だと僕は感じた。アメリカンな青春コメディの中に大人なメロドラマを放り込んでみました的な。J・ガーナーのリアルな大人感がそれを見事に引き立てていたし、アメリカ映画丸出し破天荒系少女なE・ペイジが少しずつそこにハマっていくうまさがあり、要所要所でキャスティングの妙も感じせた。
理解し難いセリフ等も多々あるが、実はそこが日本人とはかけ離れた本当のアメリカンな世論なのかもしれない。全米で評価されたわけだからそういうことなのだろう。

どことなく落ち着いた世界に心地よさを感じるし、なによりも目の前にあるものの大切さを教えてくれる映画であると思う。

満足度:☆☆☆☆

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あー、写真じゃない。
by inouewood | 2008-06-23 02:55 | 映画のこと

映画 『ミスト』を観る

平穏な町に暮らすデイヴィット。巨大な嵐に襲われた翌日、彼は息子と隣人を乗せスーパーへ買出しに行く。デイヴィットがレジに並んでいると、外は軍隊が通り、不気味に霧が立ち込める。するとその霧の中から血を流した男性がスーパーに駆け込んできた。「霧の中に何かがいる!」そしてスーパーは完全に霧に包み込まれた・・・・。

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とりあえず、僕は大好き。
でも、観てると胃がキリキリ。観終わった直後はさらにキリキリ。
大傑作かと言われればそうではないし、はっきり言っておススメもできません。
カップルでのご観賞は避けましょう。
子供がまだちっちゃいご夫婦は特にご観賞は避けましょう。
ただそれでも僕は、素晴らしい映画だと思う。

これほどの絶望感に陥れられる映画は初めて。
『ショーシャンクの空に』と『グリーンマイル』の監督・原作者コンビの作品として有名なのだが、F・ダラボン監督はそれらの作品で染み付いた自分の<イメージ>をいい意味で悪用(?)したのかもしれない。ある意味ステキ。

はっきりいってCGは安っぽい。まあ、そこから着眼点をずらすための狙いともとれるし。あと、ラスト以外は原作を忠実に描いたと僕は思っているので、ベタな展開にも見えるかもしれんし、演出にも限界があったはず。ただ「人間」というもっとも身近な恐怖を見事に絡めて描いていたと思う。
そして手法の素晴らしさ。カメラの写し方とBGMをなくすことで生むそれはとてつもない臨場感に煽られ一味違うドキドキを味わせてくれた。

僕はこの映画がホラー映画の身をまとった立派な社会派シリアスドラマだと思っている。それを成立させるためにはあのラストは必要不可欠だったのかもしれない。
たったラスト5分のあまりにも残酷であり皮肉でもある結末が、それまでの論争をとてつもなく際どい問題に変身させたのではないだろうか。
そして最後の絶望からもうひとつ受け取ったもの。それは「希望」をゴリ押しする薄っぺらい映画よりも、はるかにリアルで重みのある「希望」だった。
映画の新しい「力」を生み出した作品だと僕は思う。


満足度:☆☆☆☆☆
by inouewood | 2008-05-30 11:55 | 映画のこと