カテゴリ:映画のこと( 77 )

映画『スタートレック イントゥ・ダークネス』を観る

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映画はTOSから全作観てますが
TVシリーズはとびとびでしか観ていないプチトレッキーのウッドです。
こんにちは。

リブートとなった前作のJ・J版一発目はとにかくあのメンバーを
「この俳優がやるのか!」とか
「こう繋げるか!」とか
「スポック出ちゃったよ!」とか
僕と同世代且つ中途半端(失礼)なトレッキーには楽しみどころ満載で
スペースバトルもド迫力の極上エンタメっぷりに大興奮でした。

そりゃあもう、この続編を待ちわびてましたよ。
で、直前には雑誌の『pen』が丸々一冊スタトレ特集で発売してたり・・・。
えぇ。買いましたよ。笑


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正直な感想。
プチトレッキーには少々辛い映画になっていたのは事実ではないでしょうか。
もちろんそれがつまらないと言うわけではないし
既にパラレルワールドとして展開されている続編なので僕は受け入れてますし
何しろ時代や若いキャストにあったこのスピード感、怒濤の展開の連続は
良い意味で「スタートレック」らしくない魅力に溢れていて
アトラクション度は非常に高く素晴らしいです。
オリジナルにあたる『カーンの逆襲』を絶妙に捻った展開が終盤に用意されていたりと
個人的には唸るところは勿論ありました。

ただ、せっかくJ・J版になって更にスケールアップしたにも関わらず
舞台のメインが地球で、スペースバトルが比較的少ないとなるとやはり残念です。
『カーンの逆襲』で魅せた緊迫感のある頭脳派スペースバトルもなかなか好きだったので
そこをパラレル的にどう描くか!と、僕個人の理想が滲んでしまい・・・。
うー・・・反省します。
好きすぎるのも罪ですね~。

で、現在
『宇宙大作戦』のシーズン1をDVDで再度堪能しております。
やっぱり、スタートレックは最高なんですよ。はい。


ではまた。
by inouewood | 2013-09-10 02:44 | 映画のこと

映画『オブリビオン』はどうだ

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やってまいりました。ジョセフ・コシンスキー監督の新作です。
映画『トロン:レガシー』でデビューした監督さんですが、まぁ個人的に『トロン~』がツボでして。
とにかく映像が好きなんですよ。「CGがリアル」とか「迫力が!」といった類ではなくて
その空間にあるものすべてのセンスが異質で、惚れ惚れしているわけであります。
あと、ダフトパンクの音楽は勿論ですが、なんていってもヒロイン役のオリビア・ワイルドですね。
あれはヤバかったなぁ~。。。

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はい。今作もとにかく映像が素晴らしいです。
造形物の美しさは勿論、「奥行き」を印象付ける空間作りが前作同様、見事ですね。
もうそれだけでもこの世界観にどっぷり引き込まれてしまいます。
更に個人的に唸ったのは音響効果で、特に偵察機『ドローン』の動作音が異様過ぎる。
他にも発信機の音色や、『テット』内部の響きだったりが緊張感を一層引き上げます。
音楽もやはりエレクトロニックなサウンドで「らしさ」を構築していて、もう隙がないです。カンペキ。

(↓↓以下、少しネタバレ)
この監督は前作の『トロン~』然り、とにかく純粋で真っ直ぐ。そこが好き。
賛否がはっきり分かれるラスト20秒でも、僕は強烈に鳥肌が立ち、涙が溢れそうでした。
更に後半の回想シーンにて。
ジャックとヴィカの僅かなやりとり。これが今までの全てを強烈な切なさで包み込みます。
この映画の肝は意外とそこだと思っているのだが、もう一度観たら冒頭から切なさが募るんでしょうね。
この映画は純粋に観たモン勝ちなんです。きっと。

役者さんに関しては、トム様はさほど好きなわけではないので置いといて・・・
やはりヒロイン役のオルガ・キュリレンコでしょう!
もうこの監督のヒロインはO・ワイルドといい、ことごとく僕のツボであります。分かってるよなー。笑

SF映画としての”新しさ”はともかく、どこか”異質”なものが備わった秀作だと思います。
もう、これが今年のナンバーワンでもいいかな~(早えーよ)。
とにかく、SF・アクション映画好きの方以外にもおススメしたい一本です。
by inouewood | 2013-06-15 00:51 | 映画のこと

映画『L.Aギャングストーリー』はどうだ

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この映画、気になって仕方ありませんでした。

とにかく、刑事役が全員売れっ子俳優ですよ。
ジョシュ・ブローリンにライアン・ゴズリングと、これだけでも魅力的な組み合わせですが
そこにジョバンニ・リビシ、アンソニー・マッキー、マイケル・ペーニャときて、いぶし銀のロバート・パトリックですよ。
映画バカ魂をくすぐるキャスティングですね。
で、更にショーン・ペンとニック・ノルティがいるわけですから。豪華すぎます。

とか何とかいって、イチバン興味を惹かれたのは監督なんですけど。
『ゾンビランド』とか撮ってる人ですよ。
まったく想像ができません。

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で、観た感想です。
とにかく・・・どストレート!!ひねりなし!
直球過ぎて清清しさすら感じました。ギャング映画なのに。
個人的にはギャング映画=男臭いと勝手に思い込んでいるわけですが全然男臭くない。
逆に、みんなして直球過ぎるので、どこか可愛いです。笑
(↑↑ある意味ひねってるか!)
そうなんです。これだけの演者を揃えていながら、演技・演出は徹底してクラシックなんです。
贅沢極まりないですが、それがもしかしたらこの映画の魅力かもしれませんね。

最後に、エマ・ストーンはなぜか可愛い。笑


ではまた。
by inouewood | 2013-05-31 02:27 | 映画のこと

深夜にバーティカル・リミット

この前の休日。

ひとりで登山に行く予定で、前日の深夜に行き先を探します。
単独行の場合は大抵がこんな感じ。
で、いつも寝るのが2~3時くらいっていう・・・。

今回は群馬の鳴神山に行こうと地図やらネットやらでチェックしてから
(さあ、寝るか。)と、テレビを消す前にチョコチョコとチャンネルを変えていると
WOWOWで『バーティカル・リミット』が丁度始まっていました。




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ええ。
観ちゃいました。

で、結局見終わった頃は5時・・・。
外は明るくなっていて・・・。
とまあ、そのまま13時まで寝てしまったわけです。
何もしない休日でした。



そうそう。
『バーティカルリミット』を観るのは、映画館で観て以来。
実に13年振り?(当時はまだ10代か・・・。)
もちろん山も始めていなかったので、当時はどう感じていたんだろうなぁ。




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印象としてはやはり
「マウンテンハードウェア推しだなぁ。」
と、どーしてもそんなところばかり観てしまうわけですが・・・。笑


それにしてもこの映画、改めて見返すと・・・

惨いです・・・。

雪崩で「あー!」はともかく
ニトロで「あー!」は惨すぎる。自然の猛威に紛れてこんな犠牲の出し方って。
しかも吹き飛ばされるのが・・・
直前に兄を雪崩で失った弟と、同僚の生存を心から願うシェルパ。
(それにしても、シェルパ役がアレクサンダー・シディグだったとは・・・感激。)←映画バカでごめんなさい。
血も涙も・・・。なんともシビアな映画です。
これと比べてしまうと、ラストでクレバスに落ちて犠牲に・・・の展開がどうも響かない。
だって、登山でニトロですよ。笑

あと
「シェルパの扱いが雑過ぎるだろ。」という、山や的発想はもうどうしようもないですね。

と、同じ映画でも観た時の環境が違うと、見え方も大きく変わってくるんだなーと
改めて関心した休日でした。


ではまた。
by inouewood | 2013-04-19 23:55 | 映画のこと

2012年の映画10選

今年は
個人的にはかなりの映画を観る事が出来ました。
(映画鑑賞に関しては)とても充実した1年。


さて、毎度やっております
Myベスト10ですが、今年はコチラでサラッとやらせてもらいます。

今年観た中では、【ドラゴンタトゥーの女】や【ヘルプ】、【人生の特等席】あたりもとても面白く、
アトラクション系も、手堅い【プロメテウス】や、予想外の面白さ(失礼)だった【ジョン・カーター】など。
とても良い作品に恵まれました。

ついでに、上記以外で見た映画が以下。
【J・エドガー】【SPEC】【ファミリー・ツリー】【スーパー・チューズデー】【ドライヴ】【バトルシップ】
【タイタンの逆襲】【踊る大捜査線】【デンジャラス・ラン】【アベンジャーズ】
【アウトレイジビヨンド】【ボーン・レガシー】【終の信託】【砂漠でサーモンフィッシング】

唯一の悔やみは、大好評らしい【最強のふたり】が観れなかった事ですかね・・・。


と、いう事で、
上記に入っていないのが、今年のmy10選です。


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⑩『レ・ミゼラブル』
現場での生歌にこだわった各々の歌唱力にただただ圧倒。
A・ハサウェイのアップでの長回しは今年イチバンの名シーン。

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⑨『戦火の馬』
古き良きハリウッド映画の再現、とでも言いましょうか。
スピルバーグ監督の強烈な映画愛を感じずにはいられません。

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⑧『ソウル・サーファー』
本人登場のエンディングがずるい!!号泣しました。笑
主役の女優さんが本当にサーフィンやってるんですよ。凄いです。

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⑦『ヤング≒アダルト』
共感できないおかしさを楽しむべき映画。
シリアスなシーンでも、とにかく笑った。

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⑥『THE GREY 凍える太陽』
『神』をも突き放す徹底した絶望描写。このアプローチがとても斬新。
画面から溢れ出んばかりの冷たい空間作りが見事。

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⑤『ミッドナイト・イン・パリ』
これぞW・アレン映画!!大人のためのステキなおとぎ話(?)。
O・ウィルソンの「アレン節」は過去最高クラスの名演!!

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④『アルゴ』
70年代後半テイストの描写がツボ。ラストの畳み掛けの見事さは、もはやベテラン監督の域か。
異なる地での異なるテンポのストーリー。このバランスが絶妙。

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③『アーティスト』
サイレント映画の細かい表現に「映画好きで良かった!」と思わされた。
掟破りの「音」の演出に、それの大切さを痛感させられた憎い作品。

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②『ダークナイト ライジング』
「バットマン」ではなく「ブルース・ウェイン」という人間の壮大な叙事詩(言い過ぎ?)。
ラストに待つ<華麗なる継承>には大大大満足。

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①『スリーデイズ』
封切りは昨年ですが、あまりにも良かったので入れさせてもらいます。
とにかくクライマックス30分が秀逸過ぎる。ここがすべて。
P・ハギス監督のお家芸ともいえる「アメリカが抱える社会問題」の説教臭くない描写。
その美しさは、まさに芸術の域でしょう。

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以上、超自己満足ネタでした~。



ではまた。
by inouewood | 2012-12-29 23:45 | 映画のこと

映画『人生の特等席』はどうだ

まず、中には知らない方もいるかと思いまして、ちょっと。

わたくし井上ウッド。
このクリント・イーストウッド先生が大好きでありまして
このHPを始めた当初は、『クリント・井上ウッド』と名乗っておりました。

はい。そうなんです。
『イーストウッド』⇒⇒『イノウエウッド』と、いう事であります。

と、まあ、どーでもいい話から入りましたが・・・
そーいうことでイーストウッドの監督、出演作はちょっと贔屓目に見ておるかもしれません。笑
ご了承ください。



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さて、今回イーストウッド先生は出演のみ。
彼の元で長いこと映画作りを学んだらしい今作の監督ロバート・ロレンツが、クリント爺の何を受け継いでいるのか、ファンのひとりとして確認してみようじゃないか。と、いうことで観賞してまいりました。

とりあえず、観てよかったです。なによりもそれを強く感じさせる<『映画』らしい映画>でした。
都合の良いまとめ方には賛否分かれているようですが、正直僕はココにこそ前述した<『映画』らしい映画>だと感じたわけです。それくらいサラリと巧くまとめています。
娘が後半で父からのアドバイスを受けて野球マニアっぷりを更に開眼させる瞬間、それからのその大胆な流れはむしろ心地良さすら感じましたよ(あ・・・すみません。サラッとネタバレですね・・・笑)。

それにしても、さすがこの監督はクリント爺の輝かせ方を知ってるな~というのが、なによりも一番の印象です。
その他ベテラン陣の見事なアンサンブルもとても味わい深く、これだけでも十分観る甲斐があるのではないでしょうか。
『アメリカン・ドリーム』までの粋な布石の打ち方もクリント爺仕込み。全体的なテンポも似ていただけに、音楽にはどうしても違和感があり、「クリント爺が自身の監督作のように音楽もやっていたら・・・」なんて、考えちゃいけない事をどーしても考えてしまいます・・・。これだから映画バカは困りますねぇ。照

最後に、イーストウッド映画では殆ど観ることが出来なかった、若者の甘~い恋愛模様。
その中で絶妙な違和感を醸し出すクリント爺は必見です。笑

ストーリー云々よりも、雰囲気を堪能してもらいたい映画。と、いったところでしょうか。
by inouewood | 2012-12-19 00:36 | 映画のこと

映画『終の信託』はどうだ

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その日はメンズデーで映画が1000円。
特に観たい映画は無かったのですが、『それでもボクはやっていない』が個人的にハマっていた周防監督の新作をチョイスしました。

終末医療の問題を絡めた社会派かと思いきや、”法”と”愛”それぞれの角度から捉えた<死の尊厳>のズレをえぐった究極の人間ドラマではないかと感じました。
テンポも遅く、音楽も控えめなので、、途中ちょっと眠くなってしまいましたが、後半のシーンはもうキンキンと緊迫感に包まれます。大沢たかおの迫真の演技も圧巻。素晴らしかったなー。
いやそれにしても、草刈民代のまさかの濡れ場にはビックリでした・・・。実際の旦那さんでもある周防監督。撮影中におそらくにやけていたであろう彼の顔が僕の頭に浮かび、そのシーンの間は脳裏から離れませんでした。笑

何を言ってもネタバレになりそうな映画なので、あまり語れませんが・・・
「法の結論にどう思うか」はあまり重要ではなく、「医療行為を超越してしまったこの選択を、どれだけの人が許せるか」がこの映画の神髄ではないでしょうか。

周防監督の引き出しの「深さ」にあっぱれだったステキな映画でした。
by inouewood | 2012-11-25 00:34 | 映画のこと

映画『アルゴ』はどうだ

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偽物の映画を作る!!といったCMの煽りにあっさり興味を惹かれ観てきました。

まあベン・アフレックがこんな映画を作れるなんて!素晴らしいの一言です!前作に続いて監督&主演をこなしたわけですが、「ポスト・イーストウッド」と世間で言われているよう、このまま名監督の仲間入りしそうな予感がプンプンします。

なんて言っても70年代後半のテイストを徹底的に表現した描写の拘り具合は最高。もともと、この時代に作られた映画が個人的に大好きな事もあり、出だしからハマリました。
更には、空気感の全く違う”イラン”と”ハリウッド”の展開を、ここまでバランス良く保ち続けたのは結構凄い事ではないでしょうか。
終盤のハイライトは相当脚色されているような気もしますが、緊迫感をマックスに引き上げる見事な畳み掛け。社会派臭が強くシリアスな展開が主ですが、エンターテイメント面でもしっかり洗練された映画であると感じました。

なんていっても脇役贔屓の僕としては、3人のベテラン俳優のハッスルっぷりがもう溜まりません。もうこれだけでも観た甲斐あり(笑)。まずは「コメディ担当」のジョン・グッドマンとアラン・アーキンの2人ですが、抑えの効いた老練の名演技がもうオシャレ過ぎです。特にA・アーキンにあの手の役をやらせたら右に出る人はいないでしょうね。
そしてもう一人がB・アフレックの上司役のブライアン・クランストン。彼の燻し加減にはもうクラクラです。後半の疾走にはシビれました。「スター性のないチャールトン・ヘストン」といった燻しっぷり(笑)が、もう完全にツボの俳優さんです。

ラストシーン。映画好きの人にはとても嬉しい「フィギュア」の数々。そんな、ちいさなところにも色々な配慮の行き届いたオトナな映画であり、個人的には終始ご満悦でした。これは是非観てほしいですね。
by inouewood | 2012-11-21 01:00 | 映画のこと

映画『THE GREY 凍える太陽』を観る

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とにかく強烈な緊迫感に座席まで包み込まれます。
もう完全に画面からその空気が漏れていて、その重さがまた素晴らし映画です。

<以下、超絶ネタバレ御免!笑>
それくらい異質な空気を放つ映画ですが、「なによりもストーリー派」な方には、ありきたりなパニックものとしか映らないかもしれませんね。
先のみえない絶望感をどんな塩梅でくみ取るかによって、その後の見え方が大きく変わると思います。
最後までサバイバル系パニックムービーの殻の中で観ていれば、はっきり言って相当つまらない映画かも・・・。

しかし、この映画が他と決定的に違うのは、ジリジリと追い込んでいく”徹底的”な絶望描写。
まるで神様の悪いイタズラかのような突き放し感がまた異質な雰囲気を醸し出すわけです。

ラスト前で主人公が「神よ。存在するなら何とかしてみろ!」と泣き叫びます。
この絡みの先に用意された展開で更に観ている我々は突き放されるわけですが、この映画が秘めていたものが溢れ出る瞬間であり、それが与える何ともいえない後味があまりにも強烈で。

もうひとつ、終盤に差し掛かる川の畔でひとり脱落するエピソードは、非常に情緒的で個人的にはツボでした。
おそらく、自分が事故から”生かされた”意味を悟った男。その背景に写り込む雪山。容赦のない虚無感。
・・・ここは堪りませんでした。

最後にすがるのは神でも運でもなく、己であるという事。
”神”という存在を冒涜しているわけではないが、アメリカ人がこの手のアプローチをしたことに驚きと新鮮味を感じずにはいられませんでした。

大好きです。こういう映画。
by inouewood | 2012-09-09 01:05 | 映画のこと

映画『ダークナイト ライジング』を観る

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遂に完結してしまいました・・・。
なんだか寂しさを感じつつも、スッキリもさせてくれました。
この3部作、『バットマン』というよりは、『ブルース・ウェイン』3部作といった感じですね。
そこが個人的にツボでもあるわけですが。

さてさて、前作のジョーカーと言い、今作のベインと言い、とにかく普通のアクション映画として見ても、ここまで超一級のクライムアクションは他にあるでしょうか。それだけでもこのシリーズには意義があると思います。
その中心にあるのがブルース・ウェインという壮絶な人間ドラマであり、そんな彼が身にまとったのがバットマンだったというだけの話で、おそらくこの本質から少しでもずれてしまうと、今作はつまらなくも見えてしまうのでしょうね。これだけの大作にも関わらず、実は観る人を選ぶ作品としてブッ込んできた強気なノーラン監督にはあっぱれです。

さて、そんな壮大なシリーズもこの3作目で締めくくられてしまうわけ(もっと観たかったのに…)ですが、まあ詰め込む詰め込む(笑)。実は泣く泣く削っても164分だったのではないかと個人的には思いました。「遠慮しなくてもいいのに」って言ってやりたいです。何年後かに『ディレクターズカット』とか出たら嬉し泣きですね、間違いなく。

なんていっても、ラストの締めがあまりにもオシャレで。その中にあるひとつの”華麗なる継承”がハンス・ジマーの音楽を最高潮に引き上げます。彼の印象的な音楽はこのシリーズに欠かせないものですが、最後の最後のこの瞬間こそ、最も身も心も震えた瞬間でした。J・ゴードン=レヴィットの名演も良かったんでしょうね。
アン・ハサウェイの人間臭いキャット・ウーマンもシビれました。ベテラン勢3人はもう言う事なしですが、意外にも皆勤賞キリアン・マーフィーは粋な計らいです。

<↓↓超ネタバレ御免!↓↓>
ブルースが見せる最後の微量の笑顔。この3部作で見せた最初で最後の「本当の」笑顔。それを見たアフルレッドとのわずかなやりとりの演出がまたオシャレ!あれは忘れられません。
このシリーズに関しては、1作ごとに比較するのははっきり言ってナンセンスだと思います。この『~ビギンズ』から続くブルース・ウェインの物語は、最後のこの「本当の」笑顔のためにあるストーリーであるべきだと思いますからね。おっと、うまい事まとめようとしたら、なんだか臭いコメントになってしまいました。笑

この映画を観た後に、また『~ビギンズ』を観てみました。冒頭でブルース少年にジャケットを掛けるゴードンの姿を見た途端、思わず涙。ホント、よく出来たシリーズだと再度痛感した瞬間でした。

なにはともあれ、最強最高の3部作です。
by inouewood | 2012-09-02 01:20 | 映画のこと