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映画『X-MEN/フューチャー&パスト』はどうだ



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やってまいりました人気シリーズ最新作。
マシュー・ヴォ―ン監督が前作『ファースト・ジェネレーション』を傑作に仕上げてしまったために、ハードルが自然と高くなります。まあ逆に言うと、最後の歯切れが悪かった旧3部作の息を見事に吹き返したわけですね。この機会を映画版では生みの親的なブライアン・シンガーが黙ってるわけがありません。
そんなこんなで、M・ヴォ―ンが今回は降板してしまった事もあってか、B・シンガーが再び監督の座に。彼のX-MEN愛。たっぷり伝わりました。

さてこの映画。
タイトル見てのとおり、未来(現代?)と過去を同時展開させるタイムスリップモノです。新旧キャストが勢揃いするわけですから、もう凄いメンツですよ。P・スチュワートとI・マッケランの安定感は相変わらずで、何よりも「まだこの役やってくれるのね。ああ嬉し。」といった感情がジワーっとやってきます。
J・マカヴォイとM・ファスベンダーのコンビは前作以上に気合入ってます。ただでさえこの2人がアメコミモノに出る事が不思議だった前作。見事な演技で映画の濃さを倍増させてくれました。今作のファスベンダーは乾いた演技が多く、注文通りの恐怖をしっかり煽ります。で、マカヴォイさんですよ。この映画はもうマカヴォイ様でしょう。見事にプロフェッサーXを掘り下げました。
で、この二人をよりアゲたのはH・ジャックマンなわけですが、そんなウルヴァリンを今回はクッションとして使用した太っ腹っぷりにも脱帽です。
現代のメンバーは勿論、ハンクあたりにもたっぷり見せ場を作るあたりはやはり脇役贔屓にはたまりません。

<以下、少ーしネタバレです>
観終わった後にあるシーンを思い出しました。過去のパートのひとつのシーン。時代感を反映させるため、テレビ画面に『宇宙大作戦』を流します。同じく人気シリーズとして映画でも長く続いているあの『スタートレック』です。
(そーいう事でしたかシンガーさん…。)
そんな『スタトレ』JJ版リブート2作はパラレルワールドとして展開し、見事に大成功を果たしました。あれもタイムスリップが重要な役割を担ってますね。
おそらく、ヴォ―ン監督が強烈に息を吹き返させたこのシリーズを更に昇華させるため、そしてFOXの愚行により『ファイナル・デシジョン』で落胆させた事による旧作ファンのモヤモヤを出来るだけスッキリさせるために、シンガー監督は「この手があったか!!」と、パラレルを選択したのではないかと妄想しております(まあ、ホントにパラレルとして展開していくかどうかを我々が判断できるのは、既に決定している次回作のミスティークの立ち位置次第なんですけどね)。
そうです。僕はこのTVシーンに、シンガー監督の『スタートレック』シリーズに対する感謝というか敬意というか、まあそのようなものが込められているのでは、と勝手に解釈する事にしました。え?ええ。どこまでもポジティブです。

現代に戻った後に待つ、まさに「オールスターキャスト」なラスト。シンガー監督のX-MEN愛を十二分に感じさせる、とにかく粋でドリーミーな締めくくりでした。
多くのファンが「このシリーズを見てきて良かった。」と思える映画に仕上がっているのではないでしょうか。
by inouewood | 2014-05-30 18:18 | 映画のこと

映画『ブルー・ジャスミン』はどうだ


なんとか間に合いましたウディ・アレンの新作です。



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ケイト・ブランシェット主演でこの内容。さすがのアレン映画でも少し重い映画になるのかと思いきや、やっぱりいつものアレン映画全快です。

<以下、サラッとネタバレあり>
なんとも憐れみ深いラストですが、まあ後を引かないこと引かないこと(笑)。そんな、この監督らしい職人芸を拝めるだけでも観た甲斐があるってもんです。
とはいってもこの映画、なんて言ってもケイト・ブランシェット様でしょう。アレン映画にケイト嬢なんて想像できませんでしたが、見事にハマってます。近年の主演級ではズバ抜けではないでしょうか。初っぱなのセレブ感MAXからの歯科事務アタフタで思い切り吹かされます。更にはすべての局面で全力での自業自得っぷり。惜しみなく見せつけてフィニッシュですよ。もう凄い。ケイト嬢にここまでされたら、オスカーやらないわけにはいかなかったんでしょうね。笑

脇を固めた役者さんもまた素晴らしく、アレック・ボールドウィンが前作の『ローマでアモーレ』然り、ここまでアレン映画にハマるとは思いませんでした。このまま何作も彼の作品に顔を出してほしい。それくらいアレン節がフィットしてるんですよね、うんうん。
ほかにもサリー・ホーキンスとボビー・カナヴェイルが抜群にイイ味出してます。特に終盤意味を持つケイト嬢との対比という点では、この二人の入り込みっぷりはもうグレートジョブ。

いつものジャジーな雰囲気且つ小気味良いリズムで落とすシニカルマジックはまだまだ健在。
いやはや、アレン×ケイト嬢の融合は、なんともグレープフルーツのような映画でした(分かり辛れーよ)。


by inouewood | 2014-05-24 01:22 | 映画のこと

ウディ・アレン映画5選


ウディ・アレン監督の新作
『ブルー・ジャスミン』が公開中。

ああ、仕事ばかりで観に行く時間が・・・。
これは観ておきたいんだよなぁ・・・。


はい、この人。
わたくしの大好きな監督のひとりであります。



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ウズウズしてきたので
彼の作品で、特に好きな5本の映画
あげさせて頂きます。



◆『カイロの紫のバラ』◆
1985年公開。
僕がW・アレンの作品にハマったキッカケでもある映画。
「映画」内の掛け合いが秀逸過ぎてビビる。ミア・ファローは最高のハマり役!
大人のためのおとぎ話、そんな作風にある種の衝撃を受けた作品。



◆『スリーパー』◆
1973年公開。
アメリカンニューシネマ全盛期。
その他、カルト的SFにシリアスなエンタメがひしめいていた時代。
その時代にあってこのコテコテのバカSF。
チャップリンよりも、同年代のM・ブルックスものよりも笑った。



◆『ラジオ・デイズ』◆
1987年公開。
何だか分からないけど好きな映画。おそらく同様の人多いと思う。
作り手の愛が詰まっているイメージがまたそうさせるのだろう。
当時の音楽や監督自身のナレーションがまた心地良かった。



◆『誘惑のアフロディーテ』◆
1996年公開。
個人的にはこれぞW・アレン!と唸った脚本勝利の作品。
ポルノ女優役のM・ソルビーノと彼のアンバランス感も絶妙。
ほろ苦い展開もどこかポジティブな雰囲気且つリズミカルに描写するテクはアッパレ。



◆『ローマでアモーレ』◆
2012年公開。
W・アレンまだまだ健在!と唸った近年のツボ映画が2作ある。
それがコレと『ミッドナイト・イン・パリ』。構成が見事過ぎる。
パリとローマ、どちらも甲乙つけ難いんですが・・・
ロベルト・ベニーニとの夢のような融合を拝めた『ローマ』に一票!!



・・・・・・・・

こんな感じなのですが
『アニー・ホール』を入れないあたりに、
少し通ぶってる感を醸しておきます(自分で言うな)。笑

彼の映画はあまり見ない方にも
この5本だけは是非とも観てもらいたいものです。

あースッキリ。

今日はそれだけ。


by inouewood | 2014-05-17 01:16 | 映画のこと

映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』はどうだ



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失礼ながら、最初は映画館で観る気はありませんでした。
正直、アベンジャ―ズ系は『アイアンマン3』あたりでもうお腹いっぱいで。
そんなこんなで『マイティ・ソー/ダークワールド』を観ていなかったので、ちょこっと躊躇しておりましたが、観るモノもないので(失礼)観てきました。

いやいや、まさかこんなサスペンスフルな映画だったなんて。手に汗握りましたよ。これまでのアベンジャーズモノとは一線を画す印象です。ルッソ兄弟恐るべし。「観るモノがない。」なんて言ってごめんなさい。

役者陣も少しずつ贅沢になってきます。まあ、なんて言ってもロバート・レッドフォードの悪役。時代だなぁ・・・と感慨深いものがありますね。さて、個人的にはアンソニー・マッキーが3ベースヒット(分かり辛れーよ)で大大満足でした。近年、脇役に入れとけば手堅い人ベスト5には間違いなく入りますからねこの人は。あ、あと、何気にジョルジュ・サンピエールも出てますよ(格闘技好きの方は是非押さえておいてもらいたい!!)。キレっキレの格闘シーンはテンション上がります。笑

あぁ。こーなると、『アベンジャーズ2』が俄然楽しみに。
原作マンガは読んだ事ないので、まったく展開が読めません。

そんな、良い意味で裏切られたエンタメムービーでした。
by inouewood | 2014-05-10 18:10 | 映画のこと

映画『ローン・サバイバー』はどうだ


「実話に基づく映画」というフレーズって、ズルいですよね。
それだけで観たくなっちゃうんですから。



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さてこの映画、ネイビーシールズ創設以来、最大の悲劇と言われているらしい”レッドウィング作戦”を、実際に生き残った兵士の原作本を基に映画化した作品です。もうね、僕にはこの触れ込みだけで観る価値ありですよ、

で、感想としては、とにかく壮絶!これに尽きます。「ダイブ」の描写はホントに凄い。(いったいどうやって撮ったんだ?)
監督はピーター・バーグ。コメディ映画で監督デビューを飾ると近年では『ハンコック』や『バトルシップ』といった大作を撮っています。そんなエンタメ系もこなしているだけあって演出には勢いがあり、元々は役者出身の監督なのでどことなくお芝居にフリーダムな雰囲気も醸しています。同じく社会派色が濃い秀作『キングダム』も撮っていますが、それと同様のグイグイ系(なんだそれ)の演出が魅力で、それをリアリティある映像と見事に調和します。他の社会派モノとは一味も二味も違う印象なわけです。

中心になる4人の兵士役もこれまた魅力的ですね。マーク・ウォールバーグにテイラー・キッチュ、エミール・ハーシュにベン・フォスターですよ。ティーンが興奮しそうなメンツじゃないっすか(実際、全米では大ヒットみたい)。なんですけどね、今回に関してはとにかくB・フォスター!彼が素晴らし過ぎます。演技があまりにも迫真過ぎて、他の3人が若干霞むほど脳裏に残ります。メインのM・ウォールバーグはいつも通り、良くも悪くもM・ウォールバーグ。と、いった感じです(どんな感じだよ)。まあ、大好きな役者さんの一人なので個人的には充分満足はしてますよ。脇を固めるエリック・バナも存在感抜群でOKですね(まあ、どうしても軍人役のE・バナ=デルタ隊員のイメージが消えませんが)。

最後に、この監督の題材チョイスにはとても感銘を受けます。前述の彼の社会派寄り作品『キングダム』然り、米映画として”イスラムの良心”を共に扱っている点はとても珍しく、イスラムにもそれぞれの歴史や人種がある事をいま一度提示し、「対アメリカ」や「善アメリカ」さらには「戦争賛歌」といった描写がどれだけ狭い視野で語られているものなのかを、強烈に痛感させます。
P・バーグ監督の懐の深さ。しばらくはまたエンタメ系を撮るのかもしれませんが、彼の次の社会派作品が楽しみでなりませんね。
いやはや、ローン・サバイバー。素晴らしい作品でした。


by inouewood | 2014-04-08 01:09 | 映画のこと

映画『LIFE!』はどうだ


いやぁ、CMがやたらそそりますね。
本日はそんなベン・スティラー映画です。



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もう一度言いますが
これからご覧になる方はこれがベン・スティラーの映画である事をお忘れなく(笑)。
相変わらずのらしい笑いが随所に見える作品で、感動らしいシーンは押しつけがましくなく、乾いています。サラッとしてます。そこがまた清々しいですね。

で、この映画。なんていっても音楽が素晴らしいですよ。CMでも流れるホセ・ゴンザレスの『STEP OUT』は名曲過ぎます。
他にも魅力的なBGMが盛り沢山ですが、個人的に最もグッときたのはデビッド・ボウイの『SPACE ODDITY』ですね。
<!!この先、一気にネタバレ!!>
そんな『SPACE~』の”トム大佐”ネタで早々に笑わせてくれるが、それも散りばめた小粋な小ネタのひとつ程度かと思いきや、グリーンランドでこれが一気に昇華。ここはもうホント、鳥肌でした。で、その後の”落とし”からの「OK、サメだな。」の流れでひとり大爆笑。このシークエンスは最強です。

グリーンランドやアイスランド、さらにはヒマラヤなどロケーションも見事ですが、どちらかというと「どうですか?大自然」的なアプローチではなく、「辺境の地の普段」を映します。それがまた新鮮で、尚更アイスランドに行きたくなりました(笑)。あー、スケボーやりたい(乗れないけど)。

とにかくファンタスティック。で、これと効果的だったSNSネタが相まって生まれる、笑っちゃうくらい壮大でハイセンスなアイロニー。

大切なもの(事)はより身近な場所に。

一流コメディアンが作った、とてもオシャレなヒューマンドラマでした。


by inouewood | 2014-03-31 01:05 | 映画のこと

映画『それでも夜は明ける』はどうだ


アカデミー賞が好きそうな作品ですね。
はい、そんな黒人奴隷を扱った作品賞受賞作です。



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まず、原題が『12 years a slave』というわけですが、残念ながら12年という月日の長さは感じません。それがいまいちグッと・・・いや、これはS・マックィーン監督の狙いなのかもしれません。そうとしか思えない。ここはそれを汲み取れなかった僕がまだまだ甘ちゃんなのでしょう。恐れ入ります。
さてこの監督、独特の長回しで我々にその空気を強制的に触れさせ挑発します。中でも「つま先立ち」のシーンはとにかく強烈。皆、自分が生きる事に必死で、同じように我々にも手が出せないもどかしさを突きつけ・・・この感覚は初めてですね。

主演のキウェテル・イジョフォーや助演女優賞を獲ったルピタ・ニョンゴが素晴らしいのはもちろんですが、個人的にはやはりマイケル・ファスベンダーですよ。あの狂乱の中に潜む苦悩の表現はまさに怪演。B・カンバーバッチにも言えることですが、奴隷を雇う側でさえも時代に翻弄されている虚しさが要所要所で溢れます。M・ファスベンダーはそれがより濃く浮き上がり、あれだけの狂気にもどこか憎めない自分がいます。

悪いのは人種の違いではなく、時代だ。

この映画にはそんなメッセージが潜んでいると勝手に解釈し、そしてそれを黒人監督が撮った事に意義があるのだと思う事にします。ラストはしっかり目を潤ませした。

よくある伝記モノの体をなさなかった事がとても新鮮な作品でした。


by inouewood | 2014-03-30 01:02 | 映画のこと

映画『ダラス・バイヤーズクラブ』はどうだ

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先日のアカデミー賞。主演男優賞&助演男優賞とりましたね。なんか嬉しいです。
(M・マコノヒーのスピーチは相当カッコよかったなぁ…「オーライ、オーライ、オーライ。」って無駄に使いたくなるな)

はい。この映画はそんなマシュー・マコノヒーとジャレット・レトーの2人がエイズ患者を完璧に演じきった実話ベースの映画です。とにかく唖然とするのはその容姿で、M・マコノヒーなんてもう別人ですよねぇ・・・完全にテキサスの堕落したカウボーイですよ。ロン・ウッドルーフが宿ってますね。まさに「ヤク中」的な痩せ方で目つきも全然違うし、アカデミー賞受賞式を見た時にその変貌ぶりを改めて実感しました。
そしてJ・レト―ですよ。何か内に秘めてる感漂うゲイ役は切なさマックス。個人的に一番驚愕したのは彼の足。最近よく見る激細の女性モデル並に足が細くて、僕はお口あんぐりでした。(twitterの方で美脚美脚叫んでましたw)
J・レトーはイケメンなのに昔からキワモノ系な役ばっかり好んでやってるイメージがあるんですが、ようやく評価された事がとてつもなく嬉しい映画ファンって結構いると思います。そーいった個人的な情もちょっと入っちゃってますが、妖艶な彼がいなければ成立しない映画である事は間違いないですね。
この強烈な2人に隠れちゃってますが、女医のイブ役にジェニファー・ガーナ―を持ってきたあたりも僕はツボでした。とにかくこのメインの3人の<対比>が秀逸で、中でも生きるために必死でヤクを断ち切ったロンと断ち切れないレイヨンの対比は、その分岐点となる辺りからやるせない感が増幅します。これがあったからこそ、冷蔵室(?)での名シーンがより際立ったのではないでしょうか。

中盤あたりから政府や製薬会社とあらゆる”権利”についてやり合う社会派色が濃くなりますが、根本にある生きるために奔走する姿がブレない芯の通った人間ドラマ!だと思います。
これは是非観てほしいですね。
by inouewood | 2014-03-04 12:54 | 映画のこと

映画『アメリカン・ハッスル』はどうだ

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やっと見れましたこの映画。
監督は元問題児ながら最近は撮る映画でアカデミー俳優賞連発の優等生デビット・O・ラッセルさん。これだけで「観なきゃ」感高めです、個人的に。
近年のこの監督の映画はとにかく演出が目を引くんです。人間の不完全さを堂々と且つ生臭く(笑)演じさせる見事なアンサンブルで、これがまた絶妙な喜劇を生みます。かなり役者ありき!な作風なので、そう考えると前述のアカデミー俳優賞ラッシュも頷けますね。
(ちなみに前々作『ザ・ファイター』で助演女優賞・助演男優賞、前作『世界にひとつのプレイブック』で主演女優賞を受賞。この2作品だけでも他に3人がノミネートされてました。で、今作も当然のように主要の4名がノミネート。ってすげーな!)

はい。特に詳しくはストーリーに触れませんが、この人の映画は良くも悪くもテンポが終始変わらないので、ラストの畳みかけもたいして盛り上がりません(笑)。今回もクライマックスが「ん?ん?」といった感じですが、まあ彼の映画ですからね。緻密なストーリーなんて二の次。なのに面白い。そこが凄いんですよ。うんうん。
なので、逆にその辺が受け入れられない人(ストーリーが命!な人)には、この監督の作品はすべてアウトだと思いますのであしからず。

さて、なんていっても今回もキャスト陣が魅力的過ぎます。一体彼の身体は何で出来ているのかもはや謎のクリスチャン・ベイル。彼の変貌ぶりを拝めるだけでも1800円払う価値ありでしょう(笑)。そして個人的にツボの女優さんのエイミー・アダムス。この2人は『ザ・ファイター』(2人ともこっちの方が更に生臭い!)に出演。脇を固めるブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンスは『「世界にひとつのプレイブック』(役者陣の掛け合いが絶妙でとにかく笑った!)で主役を張った2人ということで、4人ともこの監督独特の喜劇センスにバッチリ順応しています。喜劇という点では後者二人は特に強烈!もう振り切ってます(笑)。他にも胡散臭い髪型のジェレミー・レナー(彼が演じる市長のファミリーがまた胡散臭くて爆笑w)の存在感や、大御所デ・ニーロさんの緊張感がとても良い役割を果たします。役者陣はもう最高の一言です。

時代を意識した選曲センスもピカイチで、『死ぬのは奴らだ!』にのせてJ・ローレンスが踊り掃除を披露するシーンはホントに見事。で、何よりもオープニングが僕の大好きなスティーリー・ダンの名曲『Dirty Work』ですよ。頭っからこのタイトルの曲を流すなんて乙すぎますよ、ラッセルさん。

と、いう事で、個人的には存分に楽しませて頂いた映画でございました。
by inouewood | 2014-02-23 02:54 | 映画のこと

映画『ゼロ・グラビティ』はどうだ

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やってまいりました話題のSF映画です。
監督がアルフォンソ・キュアロンというだけで、ただならぬ気配がします。
『大いなる遺産』や『天国の口、終わりの楽園』など、ジャンルを問わず記憶に残る作品を作る監督のイメージですが(ハリポタ3はよく分からん)、なんといっても超絶インパクトを残した彼の前作『トゥモローワールド』でしょう。監督の世界観を台無しにしたこの酷い邦題が足を引っ張った感がありますが(原題は『CHILDREN OF MEN』)、とにかくこの映画はスゴいです。長回しのカットの数々はもう開いた口が塞がりません。

はい、話がそれてしまいました。
同じ十八番を持つブライアン・デ・パルマ監督も真っ青な長回しで、今回もいきなり魅せます。
まあなんていっても、ホントに宇宙で撮っているかのようなリアルな映像。これですよ。もうスゴいとしか言いようがないです。無重力感が半端ないです。
この映画、原題は『GRAVTY』。邦題とは真逆。もちろん邦題の所以も分からなくはないですが、あの流れからーのあのラストであれば、やはり原題のほうがいろんな<重み>を感じられると思いますね個人的には。
--以下、ちょっとネタバレ--
個人的に一番「はっ!」とさせられたシーンが、ソユーズに逃げ込んですぐに見せる<胎児>ポーズ。「これは・・・。」いや思い切った事したなと感心しました。”生かされた”彼女の新たな人生=生命の起点になっていて、観終わってからもそれを思うと正直今でも鳥肌が・・・。そこから奮闘する姿と生命の誕生が見事過ぎるほどにダブります。それであのラストですからね。この描写はスゴいわ~。
やはり、この人の映画は面白いか否かではなく、単純に「スゴい!」と言う感想が真っ先に出てきますね。
今回の唯一の悔いは、2Dで観た事。上記の<生命>を踏まえてもう一度、今度は3Dで観ておきたい!と思えた映画でした。
いやースゴいな。
by inouewood | 2013-12-19 02:30 | 映画のこと