雁峠と笠取小屋とまさかの失態 PART1


5月11日(月)

よくよく考えると
約2年振りのソロテント泊だった。

シーズンイン最初のテント泊山行は基本的にまったり系。
その2年前の5月も奥秩父が舞台(将監小屋)で
とんでもないくらいダラダラしていたものだ。

そして今年、ダラダラの聖地・奥秩父へ再び・・・。



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・・・・。


今回目指すのは
将監小屋同様のダラダラ度を誇る笠取小屋。
本やポメラやルームランプなど、無駄な装備も多々詰め込んでいる。

これ以上にない憩の時間よ、プリーズ。



深夜に出発して車中泊。
7時まで爆睡して奥多摩湖の長い道をうねうね走る。

登山口の作場平に到着したのは9時過ぎ。


ここで懸念事項がひとつあった。

翌日、台風がくるのだ。

・・・・。

予報では午後にやってくるので
早めに撤収すればやってやれない事は無いだろうと判断していた。

しかし、現地に到着してもその一抹の不安は消えない。

・・・・。

えーい。考えてても仕方ない。
とりあえず行こう。と、約11キロの荷物を担いだ。

ボヤボヤにボヤボヤを重ねた結果
出発までに約1時間が経過していた。


さあ、いこうか。



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10時20分に出発すると
まず目の前に現れるのは美しい樹林。

それはまるで絵画のようで。



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小屋までは2時間の登り。

急ぐ理由は何ひとつない。


この新緑美にテンションが上がった僕は

早くもセルフ。



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30分ほど歩くと、一休坂分岐。
右手の一休坂方面は急登と書いてある。
左手は緩やかな登りをヤブ沢峠経由で。

僕は迷う事なく左手を選ぶ。


沢を横目に気持ちの良い登りが続く。



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せせらぎ。優しい。



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晴天に新緑、沢の音。

気分は上々。


この日のためにセルフ用の三脚を新調していた事もあり
高揚する自分を抑えられず、ここでもセルフ連発。

この先もセルフポイントはまだあるので
ここは一枚だけ採用する事にしよう。



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なかなかの出来のセルフ写真となったが
とにかく自分の動きが硬すぎる。

どれだけそのシーンに溶け込めるか。
セルフに関しては、そんなどーでもいい部分に拘りが出てくる。

まあでも
ここまでくるとセルフ愛好家としてはもはや重症の域だと思う。


・・・・。


12時

ヤブ沢峠。



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峠好きとしては、こういったこじんまりとした峠もまた魅力である。

「車が無い時代は皆ここを越えて・・・」と考えては
いつも感慨深くなり、ちょっとした空想世界に浸るわけだ。

・・・・。

さて、ここまでくれば小屋はすぐそこ。



12時25分

笠取小屋。



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犬連れのご夫婦が丁度ランチタイム。他に人はいない。


平日は小屋が閉まっているという事はもちろん知っていたのだが
「月曜日はもしかしたらお昼くらいまで小屋の人がいるんじゃないか・・・」
なんて淡い期待を寄せていたのだが、やはり戸は閉まっていた。



さあ、とりあえず幕営だ。

おニューのシェルターの初張り。

ピンと張るのがなかなか難しく少々手こずったが、無事に家が完成。



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さあて
座椅子に腰掛けて、缶ビールでとりあえず一杯。

と、ワクワクしながら荷物を見渡すと

あるモノがない事に気付く。



2本の缶ビールと

メインディッシュのお肉が入った保冷バッグ。


・・・・。

どう見ても無い。

車に忘れてきた・・・。



そんな・・・・
こんな事って、あっていいのかい・・・。


欲している。

僕の体は既にそれを欲している。


この事実を受けて更なる渇きが僕を襲う。


「これは、ダメだ。」



下山する。

その瞬間、本気でそう思った。

・・・・。

いや待てよ。

とりあえずは雁峠に行こう。

アタックザックに僅かな荷物を詰め込む。

そして、そこでよく考えよう。



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本来のこれからの予定はこうだった。

①テントで一本目のビールを飲み、ゴロゴロしながら読書。
②夕方前になったら雁峠でその独特の世界に浸る。
③2本目のビールと夕食。その後テント内でゴロゴロ。
④翌朝に笠取山へ向かい、その景色を拝む。
⑤昼前までテント場でゴロゴロ。

という、ダラダラ夢プラン。

翌日の天候の都合で④以降は既に諦めていた。

ならばと、普通ならこの後はピークの笠取山をとるのだろう。


僕のこの日のメインはあくまでも雁峠だった。


もちろん、両方をとる事も余裕で出来る難易度ではあるが
やはり詰め込むのは嫌いだし、そこまでのモチベーションは残念ながら既に持ち合わせていない。


山頂か峠かと言われたら、この日は峠だった。

それだけの話だ。


・・・・。


小屋から10分も歩くと



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そこは牧歌的な風情。



つづく
by inouewood | 2015-05-19 23:55 | 山のこと
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