5.6 奥久慈男体山と美しい気持ち 後編

-前編はコチラ-


トカゲを追いかけて疲れた僕は、しばし横になる。
インディはといえば
この日のために購入したカメラでひたすら写真を撮っている。
強めの陽射しと時折流れる風が心地良い一日である。

その間も若者がポツポツと山頂にやってくる。



f0167636_145755.jpg



祝日。
自分が思っていたよりも登山者は少なかった。
いつもこれくらいなら週末の山も悪くない。

12時50分
帰路も長いので、仕方なく下山する事に。



f0167636_1503849.jpg



下りは大円地越を通る一般コースから。
序盤の稜線歩きがとても心地良い。
東へ続く山々も見応えがある。



f0167636_271757.jpg



ふと振り返ると
歩いてきた道が意外と絶壁だった事に気付く。
おぉ・・・。


f0167636_2233316.jpg



途中、稜線から外れ樹林帯を黙々と下ると大円地乗越。
13時25分。



f0167636_2372691.jpg



この空間はもう完全に僕のツボだった。
下りはあまり休憩をとらない僕だが、ここでとらないのはもったいなさすぎる。
新緑の季節に来たことがまたそれを強く感じさせたのかもしれない。
もし来年の同時期にこの山域を訪れる事ができたら、僕はここだけで満足だ。
もったいない。もったいないよ大円地乗越。

インディにタバコを吸わせている間、カメラを持って周辺をプラプラする。
可憐だ。可憐だよお花ちゃん。



f0167636_2381124.jpg



大型犬を連れたグループが山頂方面から下りてきた。
紐もなく、ノシノシと歩くその犬は我々に目もくれない。その姿はどこか頼もしくもある。
(もし僕が犬を飼ったら、やはり山に連れて行きたくなるのかなぁ・・・。)
そんな事に想い馳せていると、犬のグループはスタコラと下りて行った。
まあ僕は当分、君で我慢するよ。じゅんじ。



f0167636_2391085.jpg



そこからは30分ほどの樹林のジグザグ下り。
健脚コースとの分岐点に戻ると、その風景にどこか懐かしさを感じる。
この山はホント、ステキだ。



f0167636_2383721.jpg



14時20分
下山。

今日はすべてが美しかった。

それはこの山域が放つ独特なものなのか。
それとも、天候や新緑のピークに恵まれたものなのか。
それとも、力尽きた愛靴への想いが生んだ清い心のおかげか。
それとも、付き合いは長くも意外な人物との山行の新鮮味からか。

もちろんそのすべて。
それが絶妙なバランスで絡み合い、美しい気持ちを満たしてくれたのだろう。

こんな感情で包まれる山行がいつまでも出来るといい。

ふたりは車に乗り込み、静かに帰路についた。



-おわり-
by inouewood | 2013-05-28 01:43 | 山のこと
<< 映画『L.Aギャングストーリー... 5.6 奥久慈男体山と美しい気... >>