2.22 華麗なるスッカン沢 その2

その1はこちら・・・



スッカン橋の上でふと奥に目をやると
そこに現れたのは、三段にも及ぶ壮大な氷のカーテン。


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想像していた以上のスケールに息を呑む。

橋を渡ると、反対側から青ヘルのおっちゃんたちがやってきた。
どうやら林道付近で工事をしている方たちのようだった。
この日、道中で出会った登山者(?)は、このおっちゃんたちだけ。

後を付いてササッと進むと、ようやく核心部だ。


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11時10分。
更に奥を覗き込むと
お目当てのそれが姿を現す。


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雄飛の滝。
僕は一瞬にして、この異空間に引きずり込まれた。


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おっちゃんたちは工事の合間を縫って、何度かここへ足を運んでいるようだ。

「週の前半は気温が上がって氷がバンバン落ちてた。
ここ数日一気に下がったから、今日はその時よりも氷が全然多いよ。ビックリだ。」


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実は我々、この週の前半に行く予定が第一案だった。
結局、フカさんの都合を考慮して、第二案の週後半になったわけだが。

「第二案にしておいて、ホント正解でしたね!!」
この時の高テンションだったナオさんのそんな言葉に、僕はふと思った。

昨年、登山口を前に雨天という状況で
もったいない精神を盾にあっさり引き返した僕とフカさん。
そんな欲が浅い2人の、どこか清らかで薄いリベンジ魂が
この必然的な結果を呼び寄せたのかもしれない。

いやもう、そう思うことにしよう。
そして僕は写真を撮り続ける。

青い。青いぞ滝壺。


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あまりにも華麗なその異空間に引きずり込まれたまま
なかなか戻ってこない僕を見て、待ちぼうけの2人。


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後から聞いたが、僕が「あまりにも真剣過ぎて、声掛けられなかった」らしい。
いや、そんなはずはない。
そんなはずはないんだよごめんよ。


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ようやく帰還した僕は
名残惜しさを胸に引っ掛けながら、この場を去ることに。
決めた。来年はここに1時間は居てやろう。

一旦引き返しスッカン橋の分岐まで戻ると、そこから林道方面へ進む。

11時50分。
素簾の滝前の広間を陣取り昼食。
僕は簡単に、カップ麺とおにぎりと牛筋煮込み。


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そして、この日このランチタイムだけ、陽が差す。
おかげ様で、休憩中もダウンいらず。
どこまでもついている一日だ。
ナオさんコーヒーでまったりして、嫌々出発。

そこから林道まではすぐそこ。


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ここから駐車場までの時間を約2時間と見積もっていた僕。
いつもの事だが、感動後の林道歩きほど苦しいものはない。

結局は1時間20分ほどで着いたので、思いのほかテンションも上がる。
なかなかコースタイムを読み難い季節なので、少し急いだ感があった。
これなら来年はもう少し余裕をもった行程を組めそうだ。

14時40分。
下山。




最近、一気に知名度が上がってしまった同じ栃木の名所・雲竜渓谷。
あそこの氷柱群はどちらかというと開放感に優れた凄みがあるが
こちらスッカン沢の氷柱群は閉塞感を与え、どこか迫ってくるような凄みがある。
雲竜渓谷がローマのコロッセオなら
スッカン沢はアテネのパルテノン神殿といったところだろう。

・・・・
分かり辛れーよ!!


人によっては雲竜渓谷を上回る感動を得るのかもしれない。
少なくとも僕はそう。
でも雲竜ほど有名になってほしくないというのが本音でもある。

そんな複雑な気持ちを抱いた3人は
穴場の温泉を求めて、ゆらりと帰路に着いた。



-おわり-
by inouewood | 2013-03-01 04:15 | 山のこと
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