映画『ヤング≒アダルト』を観る

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仕事帰りのレイトショーで『メランコリア』を見る予定も、『ヤング≒アダルト』をやっているの知り急遽そちらを見てきました。
『サンキュー・スモーキング』や『JUNO』、『マイレージ・マイライフ』など。個人的にはまっているジェイソン・ライトマン監督。そんな彼の新作。やってるなんて全然知らなかったので、妙にワクワクしながら座席につきました。

以前に予告編を見ていた限りでは、「全く共感できない」楽しさを味わう映画なのかと思ってました。そんな心構えで見てみると、とにかくクスクス笑いどころ満載。主役のシャーリズ・セロンが素晴らしい。『マイレージ~』のJ・クルーニー然り、意外な役者がこの独特なテンポのJ・ライトマン映画にぴったりハマるのが凄い。

<<以下、ネタバレ御免!>>

狙った男の妻が歌うシーンはとにかく爆笑。歌のチョイスといい、C・セロンの表情といい完璧。暴走するハイライトも、本来笑えないシーンなんだろうが、僕にはその空間にあるものすべてが滑稽に見えてしまい笑いが止まらなかった。あーいうシーンをサラッとまとめてしまうところは、まさにJ・ライトマン監督のお家芸ではないでしょうか。

個人的に一番シビれたショットが、ハイライトの暴走シーンにて、娘を止めようとする母を制止する父のショット。これはかなりグッときた。とはいっても、1~2秒程度のショットなのだが、あそこで彼女に唯一の理解者がいる事を観ている我々は知る。しかし・・・当の本人は気づかないままこの物語は終わってしまう。とても憎くもあり切なくもあるこの描写のおかげで、彼女の行く先に妙な安心感を覚えてしまう不思議。あっさりすぎる印象のあるエンディングも、この感覚のおかげでフワフワした軽やかな後味を噛みしめる事ができました。

共感できないのは主人公だけかと思いきや、多くの人物もそれを拒みます。ってゆーか、観終わってみるとむしろ主人公のほうがマシに思えるかも(笑)。ちょっとでも主人公に共感できる部分があった人には、それだけで満足できる巧さを秘めた映画ではないでしょうか。
ただ、「映画には何よりも第一に感情移入!」ってなモノを求めてる方には、全く向かない映画でしょう。

僕はかなり笑わしてもらったのでとても満足できた映画でした。
こーいう重軽い(どーいうことだよ)映画、大好きです。
by inouewood | 2012-03-11 00:14 | 映画のこと
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